THE RED AND BLUE LINE 赤と青の線
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赤と青の線 は、「あいちトリエンナーレ2013」のテーマ「揺れる大地一われわれはどこに立っているか」を、盤石に見える私たちの周りの環境もまた常にその裏に別の様相を併せ持っているということに気付くこと、というように読み替え、それを名古屋市美術館を対象として具体的に実践した「仮設的リノベーション」である。まず館への入口を、通常の北側から南側に反転させている。これは、現在、「裏」のような雰囲気になっている館の南を「表」に変えることであり、また作品鑑賞動線を、建物の北側→西側→南側→室内の展示室→再び南側→東側→北側,という、建物の外側にも広がる大回りの体験に変えることでもある。室内の展示室では、通常は奥にある南から直接入るようにし、普段は前室的に使われる空間を最奥にある祭壇的な空間に変え、吹き抜けに設けられた螺旋階段によっていつもとは違う方法で2階に至るようにし、最後は「監視員控室」を通って、外部避難階段から退出することとし、全体にわたって通常の体験とは大きく異なるものにしている.また、 1階展示室では暗がりの中に中央の軸線を際立たせる一方、2階展示室では、明るい自然光の下、色とりどりのチュールによる透過面を重ね合わせ、既存展示室空間に潜んだ幾何学的秩序を浮かび上がらせている.名古屋市美術館は,南北方向を主軸として、それに北西に触れた副軸を加えた2本の軸線によって秩序付けられているのだが、その一方でその秩序が不連続になったり、ところどころで「脱臼」させられているので、全体としては軸線的な感覚が消去されている。はっきりと軸線があるが、それが感じられない.おそらくは意図的なこの矛盾が,この建築のひとつの大きな特徴であり、その特徴を基点とする、黒川紀章設計によるこのポストモダニズムを代表する建築の体験の再組織化が,<赤と青の線>である.
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| No. | 121 121 |
| Title | THE RED AND BLUE LINE 赤と青の線 |
| Principal use | Exhibition Exhibition |
| Collaboration | SUGITO Hiroshi 杉戸洋 |
| Architectural Design | AOKI Jun, MACHIMOTO Chiaki 青木淳, 町本知亜希 |
| Location | Nagoya City, Aichi 愛知県名古屋市 |
| URL | https://data.shinkenchiku.online/projects/articles/SK_2013_12_150-0 https://data.shinkenchiku.online/projects/articles/SK_2013_12_150-0 |
赤と青の線 は、「あいちトリエンナーレ2013」のテーマ「揺れる大地一われわれはどこに立っているか」を、盤石に見える私たちの周りの環境もまた常にその裏に別の様相を併せ持っているということに気付くこと、というように読み替え、それを名古屋市美術館を対象として具体的に実践した「仮設的リノベーション」である。まず館への入口を、通常の北側から南側に反転させている。これは、現在、「裏」のような雰囲気になっている館の南を「表」に変えることであり、また作品鑑賞動線を、建物の北側→西側→南側→室内の展示室→再び南側→東側→北側,という、建物の外側にも広がる大回りの体験に変えることでもある。室内の展示室では、通常は奥にある南から直接入るようにし、普段は前室的に使われる空間を最奥にある祭壇的な空間に変え、吹き抜けに設けられた螺旋階段によっていつもとは違う方法で2階に至るようにし、最後は「監視員控室」を通って、外部避難階段から退出することとし、全体にわたって通常の体験とは大きく異なるものにしている.また、 1階展示室では暗がりの中に中央の軸線を際立たせる一方、2階展示室では、明るい自然光の下、色とりどりのチュールによる透過面を重ね合わせ、既存展示室空間に潜んだ幾何学的秩序を浮かび上がらせている.名古屋市美術館は,南北方向を主軸として、それに北西に触れた副軸を加えた2本の軸線によって秩序付けられているのだが、その一方でその秩序が不連続になったり、ところどころで「脱臼」させられているので、全体としては軸線的な感覚が消去されている。はっきりと軸線があるが、それが感じられない.おそらくは意図的なこの矛盾が,この建築のひとつの大きな特徴であり、その特徴を基点とする、黒川紀章設計によるこのポストモダニズムを代表する建築の体験の再組織化が,<赤と青の線>である.