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近年、陸上競技場がサッカーとの共存を前提とした多目的化がすすむ中、国内では珍しい陸上競技に特化した陸上競技場を目指している。400mトラックの内側に公認サイズのサッカーコートを設けないことで生まれる余白を活かしながら陸上競技を構成する20以上の種目のレイアウトを運営と観戦にとって最適な位置に再編すると同時に、アスリートを間近に感じるために客席スタンドをフィールド目一杯に近づける。各種目のレイアウトは必ずしも整形ではないため、余白を設けずにスタンドを近づけるとその外形は従来の陸上競技場の定型であるオーバルではなく不整形になる。競技面のレイアウトがスタンド形状はもちろん、スタジアムのデザインそのものにも直結するため、陸上関係者を交えた最適化の作業が幾度となく繰り返された。劇場で言えばホールの、美術館で言えば展示室のあり方に触れることで新しい型が生まれる。陸上競技場の場合、フィールドとスタンドのあり方をひとつずつ見直していくことでオーバルという定型が解れていく。 近年の陸上競技場はまた、風や音のコントロールとスタジアムのシアター化のために周辺環境から閉じられる傾向にある。そこでは日常から切り離された高揚感と満員の客席がよいとされるが、陸上競技場が観客で埋まるのは数年に一度あるかないかという現実がある以上、非日常の賑わいだけを前提にしては一年の大半が寂しい風景になってしまう。一方、スタジアムのルーツが古代オリンピックのスタディオン走にあるように、陸上競技場には本来、開かれ、周辺環境と一体に作られてきたという側面がある。その起源に立ち戻り、緑豊かなランドスケープの中、アスリートと観客がそこここでスポーツを楽しみ、研鑽する、日常と地続きにあるスポーツと活動の風景をこそ前提にしたいと考えている。このプロジェクトは2020年の春にはじまった。設計期間の大半を占めたコロナ禍は、多くの人にとって、賑わいだけではない豊かさを考えるきっかけになったのではないだろうか。

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近年、陸上競技場がサッカーとの共存を前提とした多目的化がすすむ中、国内では珍しい陸上競技に特化した陸上競技場を目指している。400mトラックの内側に公認サイズのサッカーコートを設けないことで生まれる余白を活かしながら陸上競技を構成する20以上の種目のレイアウトを運営と観戦にとって最適な位置に再編すると同時に、アスリートを間近に感じるために客席スタンドをフィールド目一杯に近づける。各種目のレイアウトは必ずしも整形ではないため、余白を設けずにスタンドを近づけるとその外形は従来の陸上競技場の定型であるオーバルではなく不整形になる。競技面のレイアウトがスタンド形状はもちろん、スタジアムのデザインそのものにも直結するため、陸上関係者を交えた最適化の作業が幾度となく繰り返された。劇場で言えばホールの、美術館で言えば展示室のあり方に触れることで新しい型が生まれる。陸上競技場の場合、フィールドとスタンドのあり方をひとつずつ見直していくことでオーバルという定型が解れていく。 近年の陸上競技場はまた、風や音のコントロールとスタジアムのシアター化のために周辺環境から閉じられる傾向にある。そこでは日常から切り離された高揚感と満員の客席がよいとされるが、陸上競技場が観客で埋まるのは数年に一度あるかないかという現実がある以上、非日常の賑わいだけを前提にしては一年の大半が寂しい風景になってしまう。一方、スタジアムのルーツが古代オリンピックのスタディオン走にあるように、陸上競技場には本来、開かれ、周辺環境と一体に作られてきたという側面がある。その起源に立ち戻り、緑豊かなランドスケープの中、アスリートと観客がそこここでスポーツを楽しみ、研鑽する、日常と地続きにあるスポーツと活動の風景をこそ前提にしたいと考えている。このプロジェクトは2020年の春にはじまった。設計期間の大半を占めたコロナ禍は、多くの人にとって、賑わいだけではない豊かさを考えるきっかけになったのではないだろうか。

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MATSUMOTO DAIRA ATHLETIC STADIUM 松本平広域公園陸上競技場
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近年、陸上競技場がサッカーとの共存を前提とした多目的化がすすむ中、国内では珍しい陸上競技に特化した陸上競技場を目指している。400mトラックの内側に公認サイズのサッカーコートを設けないことで生まれる余白を活かしながら陸上競技を構成する20以上の種目のレイアウトを運営と観戦にとって最適な位置に再編すると同時に、アスリートを間近に感じるために客席スタンドをフィールド目一杯に近づける。各種目のレイアウトは必ずしも整形ではないため、余白を設けずにスタンドを近づけるとその外形は従来の陸上競技場の定型であるオーバルではなく不整形になる。競技面のレイアウトがスタンド形状はもちろん、スタジアムのデザインそのものにも直結するため、陸上関係者を交えた最適化の作業が幾度となく繰り返された。劇場で言えばホールの、美術館で言えば展示室のあり方に触れることで新しい型が生まれる。陸上競技場の場合、フィールドとスタンドのあり方をひとつずつ見直していくことでオーバルという定型が解れていく。 近年の陸上競技場はまた、風や音のコントロールとスタジアムのシアター化のために周辺環境から閉じられる傾向にある。そこでは日常から切り離された高揚感と満員の客席がよいとされるが、陸上競技場が観客で埋まるのは数年に一度あるかないかという現実がある以上、非日常の賑わいだけを前提にしては一年の大半が寂しい風景になってしまう。一方、スタジアムのルーツが古代オリンピックのスタディオン走にあるように、陸上競技場には本来、開かれ、周辺環境と一体に作られてきたという側面がある。その起源に立ち戻り、緑豊かなランドスケープの中、アスリートと観客がそこここでスポーツを楽しみ、研鑽する、日常と地続きにあるスポーツと活動の風景をこそ前提にしたいと考えている。このプロジェクトは2020年の春にはじまった。設計期間の大半を占めたコロナ禍は、多くの人にとって、賑わいだけではない豊かさを考えるきっかけになったのではないだろうか。
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| No. | 193 193 |
| Title | MATSUMOTO DAIRA ATHLETIC STADIUM 松本平広域公園陸上競技場 |
| Principal use | Athletic stadium Athletic stadium |
| Collaboration | SHOWA SEKKEI (co-architect), KIKUCHI Atsuki (sign design), GA Yamazaki (planting design), IIZUKA Chieri (lighting engineer) 昭和設計(設計共同体), 菊地敦己(サイン), GAヤマザキ(植栽), 飯塚千恵里(ライティング) |
| Structural Design | Kanebako Structural Engineers 金箱構造設計事務所 |
| Facility Design | P.T.Morimura & Associates,LTD 森村設計 |
| Construction | JV of SHIMIZU and MATSUMO-TODOKEN Corporation 清水・松本土建共同企業体 |
| Architectural Design | AOKI Jun, SHINAGAWA Masatoshi, SHINGU Mitsuyoshi, YAMAMOTO Takashi, MATSUI Kazumasa, MAKI Tomoya, TONOMAE Rise 青木淳, 品川雅俊, 新宮光善, 山元隆志, 松井一将, 真木友哉, 殿前莉世 |
| Design | 2020.09 - 2023.03 2020.09 - 2023.03 |
| Construction | 2023.12 - 2026.09 2023.12 - 2026.09 |
| Location | Matsumoto City, Nagano 長野県松本市 |
| Site Area | 265,011m² 265,011m² |
| Floor Area | 27,913m² 27,913m² |
| Number of Stories | 2F, B1 2F, B1 |
| Structure | RC+S RC+S |
| URL | https://data.shinkenchiku.online/projects/articles/SK_2025_01_044-6 https://data.shinkenchiku.online/projects/articles/SK_2025_01_044-6 |
近年、陸上競技場がサッカーとの共存を前提とした多目的化がすすむ中、国内では珍しい陸上競技に特化した陸上競技場を目指している。400mトラックの内側に公認サイズのサッカーコートを設けないことで生まれる余白を活かしながら陸上競技を構成する20以上の種目のレイアウトを運営と観戦にとって最適な位置に再編すると同時に、アスリートを間近に感じるために客席スタンドをフィールド目一杯に近づける。各種目のレイアウトは必ずしも整形ではないため、余白を設けずにスタンドを近づけるとその外形は従来の陸上競技場の定型であるオーバルではなく不整形になる。競技面のレイアウトがスタンド形状はもちろん、スタジアムのデザインそのものにも直結するため、陸上関係者を交えた最適化の作業が幾度となく繰り返された。劇場で言えばホールの、美術館で言えば展示室のあり方に触れることで新しい型が生まれる。陸上競技場の場合、フィールドとスタンドのあり方をひとつずつ見直していくことでオーバルという定型が解れていく。 近年の陸上競技場はまた、風や音のコントロールとスタジアムのシアター化のために周辺環境から閉じられる傾向にある。そこでは日常から切り離された高揚感と満員の客席がよいとされるが、陸上競技場が観客で埋まるのは数年に一度あるかないかという現実がある以上、非日常の賑わいだけを前提にしては一年の大半が寂しい風景になってしまう。一方、スタジアムのルーツが古代オリンピックのスタディオン走にあるように、陸上競技場には本来、開かれ、周辺環境と一体に作られてきたという側面がある。その起源に立ち戻り、緑豊かなランドスケープの中、アスリートと観客がそこここでスポーツを楽しみ、研鑽する、日常と地続きにあるスポーツと活動の風景をこそ前提にしたいと考えている。このプロジェクトは2020年の春にはじまった。設計期間の大半を占めたコロナ禍は、多くの人にとって、賑わいだけではない豊かさを考えるきっかけになったのではないだろうか。
近年、陸上競技場がサッカーとの共存を前提とした多目的化がすすむ中、国内では珍しい陸上競技に特化した陸上競技場を目指している。400mトラックの内側に公認サイズのサッカーコートを設けないことで生まれる余白を活かしながら陸上競技を構成する20以上の種目のレイアウトを運営と観戦にとって最適な位置に再編すると同時に、アスリートを間近に感じるために客席スタンドをフィールド目一杯に近づける。各種目のレイアウトは必ずしも整形ではないため、余白を設けずにスタンドを近づけるとその外形は従来の陸上競技場の定型であるオーバルではなく不整形になる。競技面のレイアウトがスタンド形状はもちろん、スタジアムのデザインそのものにも直結するため、陸上関係者を交えた最適化の作業が幾度となく繰り返された。劇場で言えばホールの、美術館で言えば展示室のあり方に触れることで新しい型が生まれる。陸上競技場の場合、フィールドとスタンドのあり方をひとつずつ見直していくことでオーバルという定型が解れていく。 近年の陸上競技場はまた、風や音のコントロールとスタジアムのシアター化のために周辺環境から閉じられる傾向にある。そこでは日常から切り離された高揚感と満員の客席がよいとされるが、陸上競技場が観客で埋まるのは数年に一度あるかないかという現実がある以上、非日常の賑わいだけを前提にしては一年の大半が寂しい風景になってしまう。一方、スタジアムのルーツが古代オリンピックのスタディオン走にあるように、陸上競技場には本来、開かれ、周辺環境と一体に作られてきたという側面がある。その起源に立ち戻り、緑豊かなランドスケープの中、アスリートと観客がそこここでスポーツを楽しみ、研鑽する、日常と地続きにあるスポーツと活動の風景をこそ前提にしたいと考えている。このプロジェクトは2020年の春にはじまった。設計期間の大半を占めたコロナ禍は、多くの人にとって、賑わいだけではない豊かさを考えるきっかけになったのではないだろうか。