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J は、部屋が数珠繋ぎになってできている。部屋に開けられているのは、全て正方形の開口である。大小さまざまな正方形の穴が、さまざまな組み合わされ方で、各部屋に散らばっている。正方形の穴は、その向こうの、庭の桜や隣の家の屋根越しの空などの風景を欠きとっている。また、ある穴は隣の部屋の風景を欠きとっている。住宅の外の風景と、住宅のなかの風景が、等価に感じられるようにすることが、この住宅の試みである。それが成功すれば、それぞれの部屋が、海に浮かぶ島のように、周辺を外に囲まれた内の世界になるだろう。ひとつひとつの部屋は、細胞のようなようなものである。と言っても、部屋それぞれには、とりたてて異なった個性はない。にもかかわらず、それを細胞に感じさせるのは、正方形に限定された開口の形と、それによって枠どられた向こうの景色である。
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都心から近い住宅街にある敷地。駐車場として利用されていたその場所にはとても大きな桜の木があり、そこにアトリエと書斎が一体となった住宅を建てる計画である。 室内の壁には絵を飾ることが想定されている。各部屋の壁の仕様は構造用合板の上にプラスターボードが貼られ、白く塗られている。各部屋の開口部はすべて正方形の、大小様々な、小さいもので300ミリ角、大きなもので3,400ミリ角の大きさによって開けられている。その開口部の枠周囲200ミリはプラスターボードと同じ厚み9ミリのシナ合板でプラスターボードと一体化されて白く塗られている。部屋と部屋の間にある構造材はプラスターボードとシナ合板でできている開口の大きさよりも30ミリほどアフセットした大きな開口としており、各部屋内側の仕上げが9ミリの厚みでその背後にある構造材より張り出した関係となっている。その部屋と部屋の間はグレーに塗られている。扉はそのグレーに塗り込められた部屋と部屋の間に治められている。 各部屋の開口部の位置や大きさは内部からの視点によって決定され、大きな桜の木が部分的に見える場所、空だけが見える場所、隣の部屋の階段が見える場所といったように、その開口部の大きさの差異と位置と隣接する場所により各部屋に異なった内部環境をつくりだしている。また、内部から外部に開けられた開口部と内部から隣の部屋へ開けられた開口の形と枠の仕様を同じとすることで、壁をシンプルな面として取り出し、そこに飾られる絵の背景となるよう考えた。 様々な大きさの開口部をもった様々な大きさの各部屋が連結してY字型のヴォリュームをつくりだし、そのヴォリュームに対して桜の木を囲むようにつくられた塀が一体となり全体の外観として現れている。 そのとても大らかにたっている桜の木のある場所の雰囲気を失うことなく、その雰囲気を生活に取り込みながら、たくさんの絵とともにそこで過ごすことができるとよいと思っている。
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| No. | 071 071 |
| Title | J J |
| Principal use | House House |
| Structural Design | Kanebako Structural Engineers 金箱構造設計事務所 |
| Construction | EIGER CORPORATION アイガー産業 |
| Architectural Design | AOKI Jun, OISHI Masayuki 青木淳, 大石雅之 |
| Design | 2005.09 - 2006.07 2005.09 - 2006.07 |
| Construction | 2006.08 - 2007.06 2006.08 - 2007.06 |
| Location | Tokyo 東京都世田谷区 |
| Site Area | 290m² 290m² |
| Floor Area | 217m² 217m² |
| Number of Stories | 2F,B1 地上2階、地下1階 |
| Structure | W W |
| URL | https://data.shinkenchiku.online/projects/articles/SK_2007_12_152-0 https://data.shinkenchiku.online/projects/articles/SK_2007_12_152-0 |
J は、部屋が数珠繋ぎになってできている。部屋に開けられているのは、全て正方形の開口である。大小さまざまな正方形の穴が、さまざまな組み合わされ方で、各部屋に散らばっている。正方形の穴は、その向こうの、庭の桜や隣の家の屋根越しの空などの風景を欠きとっている。また、ある穴は隣の部屋の風景を欠きとっている。住宅の外の風景と、住宅のなかの風景が、等価に感じられるようにすることが、この住宅の試みである。それが成功すれば、それぞれの部屋が、海に浮かぶ島のように、周辺を外に囲まれた内の世界になるだろう。ひとつひとつの部屋は、細胞のようなようなものである。と言っても、部屋それぞれには、とりたてて異なった個性はない。にもかかわらず、それを細胞に感じさせるのは、正方形に限定された開口の形と、それによって枠どられた向こうの景色である。
都心から近い住宅街にある敷地。駐車場として利用されていたその場所にはとても大きな桜の木があり、そこにアトリエと書斎が一体となった住宅を建てる計画である。 室内の壁には絵を飾ることが想定されている。各部屋の壁の仕様は構造用合板の上にプラスターボードが貼られ、白く塗られている。各部屋の開口部はすべて正方形の、大小様々な、小さいもので300ミリ角、大きなもので3,400ミリ角の大きさによって開けられている。その開口部の枠周囲200ミリはプラスターボードと同じ厚み9ミリのシナ合板でプラスターボードと一体化されて白く塗られている。部屋と部屋の間にある構造材はプラスターボードとシナ合板でできている開口の大きさよりも30ミリほどアフセットした大きな開口としており、各部屋内側の仕上げが9ミリの厚みでその背後にある構造材より張り出した関係となっている。その部屋と部屋の間はグレーに塗られている。扉はそのグレーに塗り込められた部屋と部屋の間に治められている。 各部屋の開口部の位置や大きさは内部からの視点によって決定され、大きな桜の木が部分的に見える場所、空だけが見える場所、隣の部屋の階段が見える場所といったように、その開口部の大きさの差異と位置と隣接する場所により各部屋に異なった内部環境をつくりだしている。また、内部から外部に開けられた開口部と内部から隣の部屋へ開けられた開口の形と枠の仕様を同じとすることで、壁をシンプルな面として取り出し、そこに飾られる絵の背景となるよう考えた。 様々な大きさの開口部をもった様々な大きさの各部屋が連結してY字型のヴォリュームをつくりだし、そのヴォリュームに対して桜の木を囲むようにつくられた塀が一体となり全体の外観として現れている。 そのとても大らかにたっている桜の木のある場所の雰囲気を失うことなく、その雰囲気を生活に取り込みながら、たくさんの絵とともにそこで過ごすことができるとよいと思っている。
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